家を売りたくてもどこに依頼をすればよいのか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。納得のいく価格でスムーズに家を売却するには、自分に合った不動産会社や売却方法を選ぶことが大切です。不動産会社の営業力や柔軟性は、会社規模によって異なるケースがあるので事前に確認しておきましょう。
この記事では、不動産会社の大手と中小の違い、買取や仲介のメリット・デメリットを解説します。不動産会社を選ぶ際のポイントも紹介しているので、どこに売るべきか悩んでいる方は参考にしてみてください。
家を売るなら大手と中小どちらがいい?
大手と中小の不動産会社の特徴は、以下のとおりです。
不動産会社 | 特徴 |
---|---|
大手の不動産会社 | ・買主の情報収集が有利に進む ・宣伝力が強い ・営業店の数が限られている |
中小の不動産会社 | ・地域密着型でエリア情報に詳しい ・柔軟に対応してもらいやすい ・情報の拡散力が弱い傾向がある |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
大手の不動産会社
大手の不動産会社に売却を依頼するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
・認知度の高さから買主の情報が集まりやすい ・テレビや広告、SNSを活用した宣伝効果が高い ・ハウスクリーニングなどのサービスが充実している | ・営業店の数が限られている ・地域情報にあまり詳しくないことがある |
大手の不動産会社の強みは、認知度の高さです。とりあえず大手に頼もうとする買主が一定数いることで、買主の情報が集まりやすい傾向があります。
ただし、中小の不動産会社と比較して営業店が限られており、近くに店舗がない可能性があります。そのため、中心部から離れたエリアに住んでいる人や地方の家を売りたい人は、中小の不動産会社の方が気軽に相談しやすいでしょう。
大手の不動産会社で家を売るのがおすすめな人は、以下のとおりです。
- 人気エリアにある家を売りたい人
- 最新設備のある家を売りたい人
- 新しく開発されたエリアにある家を売りたい人 など
人気エリアにある家や新しい設備のある家は需要の高い傾向があるので、広告活動に力を入れることで買主が見つかりやすくなります。そのため、広告活動に強みのある大手の不動産会社を選ぶと、希望価格でスムーズに売却できる可能性が高まります。
また、新規開発されたエリアにある家は地元だけでなく、全国から買主が見つかる可能性があるため、広いエリアに広告を出せる大手の不動産会社の方がスムーズに売却しやすいでしょう。
中小の不動産会社
中小の不動産会社に家の売却を依頼するメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
・地域密着型でエリア情報に詳しい ・柔軟に対応してもらいやすい ・独自の見込み顧客を抱えていることがある | ・担当者による営業力や対応力の差が大きい傾向がある ・情報の拡散力が弱い傾向がある |
中小の不動産会社は、地域密着型でそのエリアに関する情報を活用しながら売却活動を有利に進めてくれるのが特長です。社内ルールがしっかりとしている大手の不動産会社と比較して、柔軟な対応を受けられるのもメリットのひとつです。
ただし、大手の不動産会社より認知度が低かったり、広告活動が弱かったりすることで情報の拡散力があまりない傾向があります。条件がよく、需要の高い家を売りたい場合は、大手の不動産会社に依頼した方が納得いく価格で売却しやすいでしょう。
なお、中小の不動産会社で家を売るのがおすすめなのは、以下のような人です。
- 郊外にある家を売りたい人
- 築年数が経過している家を売りたい人 など
郊外にある家や築年数が経過している家は、需要が低く、売れにくいとされています。地域密着型の中小の不動産会社を選べば、売却の難しい不動産であっても、エリア独自のアピールポイントを使って売却活動を有利に進めてくれる可能性が高いでしょう。
家を売るならどこがいい?不動産会社の選び方
家を納得のいく価格でスムーズに売却するには、相性のよい不動産会社を選ぶことが大切です。不動産会社を選ぶときは、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 査定額の根拠で選ぶ
- 宅地建物取引業の免許の有無で選ぶ
- 実績で選ぶ
- 地域事情を理解しているかで選ぶ
- 担当者との相性
- 囲い込みを行っていないかで選ぶ
- 口コミや評判から選ぶ
それぞれ詳しく解説します。
査定額の根拠で選ぶ
家の査定額はもちろんのこと、その金額を出した根拠を聞いたうえで不動産会社を選ぶことが大切です。納得のできる根拠をわかりやすく説明してくれる不動産会社であれば、信頼して任せやすいといえます。加えて、査定額に近い価格で売却できる可能性も高まります。
一方、根拠が不明瞭だったり、ていねいに説明してくれなかったりする場合は、対応に不満を感じやすいので依頼するのは避けましょう。
複数社に査定依頼をするときは、一括見積もりサイトの「イエカカク」を利用するのがおすすめです。イエカカクでは、査定申し込みフォームに必要事項を入力するだけで、最大6社を手軽に比較できます。
宅地建物取引業の免許の有無で選ぶ
不動産仲介をするためには、宅地建物取引業の免許が必須になると法律で定められています。宅地建物取引業の免許なしで営業をしている不動産会社は、法律を守っていないので安心して任せられません。
なお、宅地建物取引業の免許証がチェックできる場合は、免許証番号から免許の更新回数を確認してみましょう。
宅地建物取引業の免許は、5年に1回更新しなければなりません。例えば、免許証番号の欄に「東京都知事(6)第〇〇〇号」と記載されているのであれば、免許を5回更新していることがわかります。したがって、少なくとも25年は続いている不動産会社であるといえるのです。
基本的に事業経歴が長い不動産会社は、実績や顧客、地域に関する情報が豊富にある傾向があります。中小の不動産会社でどのくらいの事業経歴があるのかわからないときは、免許から更新回数を確認してみましょう。
実績で選ぶ
実績の多い不動産会社は、ノウハウの量も多い傾向があります。そのため、専門的なノウハウを活用することで実績の少ない不動産会社よりスムーズに売却が進みやすくなります。
なお、不動産会社の実績を確認するときは量だけでなく、どのような取引をしていたのかを確認するのがおすすめです。エリアや築年数、間取りといった売りたい家の条件と近い物件の売却実績が多ければ、売却活動を有利に進めてくれる可能性があります。
納得のいく価格で売却するためにも、実績が豊富にある不動産会社や、売りたい家と条件の近い物件の売却実績が多い不動産会社を中心に選んでみましょう。
地域事情を理解しているかで選ぶ
「どのような不動産であれば買われやすいのか」「どのポイントを訴求するのが効果的なのか」などは地域事情によって異なります。そのため、地域事情を理解している不動産会社を選ぶと、地域事情をふまえたアプローチをすることで売却がスムーズに進む可能性があります。
また、二世帯住宅を建築したい隣家や、駐車場経営を考えている人といった地域住民のニーズにあわせた営業をすることで想定より早く、高額で売却できることもあるでしょう。
担当者との相性で選ぶ
不動産知識や地域に関する情報、効果的な営業方法を把握している優秀な担当者であっても、相性がよくなければ、売却活動がスムーズに進まない可能性があります。
コミュニケーションや応対に違和感がある人が担当者になると、要望を伝えたり疑問点を相談したりするのが難しくなってしまいます。そのような担当者がいる不動産会社と媒介契約を結んだときは、納得した形で家を売却できなくなるリスクが高まるので、担当者を変更してもらうことをおすすめします。
担当者の対応を見るときは「親身になって対応してくれるか」「売主の立場に立って提案してくれるか」といった点をチェックするのがポイントです。
囲い込みを行っていないかで選ぶ
囲い込みとは、売主から売却依頼をされた物件を他の不動産会社に契約させないようにする行為をいいます。例えば、他の不動産会社から「物件が気になっている顧客がいるので案内させてほしい」といった問い合わせがあっても「商談中なので厳しい」と嘘をついて断る行為などが挙げられます。
囲い込みをする不動産会社がいるのは、自社で売主と買主の双方と契約できれば、両者から仲介手数料をとれるためです。しかし、売主にとっては「売却活動が長引きやすい」「値下げを要求されやすい」といった悪影響があります。
納得いく価格でスムーズに売却するためにも、囲い込みをしない信頼できる不動産会社を選びましょう。
口コミや評判から選ぶ
実際に不動産会社を利用した人の口コミや評判は、信頼できるところなのかを判断するうえで重要な情報になります。すべての意見を鵜呑みにする必要はありませんが、悪い口コミや評判が明らかに多い不動産会社は、対応に不満を感じる可能性が高いです。
自分に合った不動産会社を効率的に見つけるためにも、口コミや評判を積極的に確認しましょう。
家を売るなら買取と仲介はどちらがいい?
不動産会社を利用して家を売る方法には、買取と仲介の2種類があります。買取は不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。一方、仲介は不動産会社を通して第三者に売却する方法です。
買取と仲介の主な違いは、以下のとおりです。
買取 | 仲介 | |
---|---|---|
買主 | 不動産会社 | 基本的に個人 |
売却期間 | 1ヶ月前後 | 3~8ヶ月 |
価格 | 市場価格より下がりやすい | 買取より高い価格で売却しやすい |
仲介手数料の有無 | かからない | かかる |
販売活動 | なし | あり |
ここでは、買取と仲介のそれぞれのメリット・デメリットを詳しく紹介します。
買取
不動産会社に直接家を売却する買取には、以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット | デメリット |
---|---|
・早期に現金化できる ・仲介手数料がかからない ・売れにくい物件でも買い取ってもらいやすい ・周囲に知られずに売却できる | ・売却価格が市場価格より下がりやすい ・最終的な買主がわからない |
買取で家を売るのがおすすめな人は以下のとおりです。
- 家を早く売却したい人
- 仲介では売却しにくい物件を売りたい人
- 周囲に家の売却を知られたくない人
買主を探す必要がない買取は、仲介より早期に家を現金化できます。また、買取時期にチラシを配ったりインターネットに物件情報を掲載したりすることがないため、家の売却を周囲に知られたくない人にもおすすめです。
不動産買取のメリット・デメリットは、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:不動産買取りとは?メリット・デメリットや仲介との違いをわかりやすく解説
仲介
不動産会社を介して買主を探す仲介には、以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット | デメリット |
---|---|
・買取より高い価格で売却しやすい ・不動産会社のサポートを受けながら売却活動ができる | ・短期間で売却するのは難しい ・仲介手数料がかかる ・周囲に家を売り出していることが知られやすい |
買取では、自身で買主となる不動産会社を選んで交渉をする必要があり、不利な条件で売却してしまうこともあります。一方、仲介では不動産会社が買主を探したり、売却活動をサポートしたりしてくれるので、安心して売却を進めやすいでしょう。
仲介で家を売却するのがおすすめな人は以下のとおりです。
- 高い価格で家を売りたい人
- 売却を急いでいない人
- 周りに家を売り出していることが知られても問題ない人
- 人気エリアにある家を売りたい人
- 立地条件のよい家を売りたい人
仲介では買取より高い価格で家を売却できる可能性があります。そのため、売却を急いでいない方や家を売り出していることを周囲に知られても問題ない方は、仲介を選ぶのがおすすめです。
家を売るならイエカカクがおすすめ
家をスムーズに売却するには、自分に合った不動産会社や売却方法を選ぶことが大切です。納得のいく価格で売るためにも、複数の不動産会社に査定を依頼して査定額やその根拠、担当者の対応を比較するようにしましょう。複数の不動産会社を比較するときは、一括見積もりサイトの「イエカカク」を利用するのがおすすめです。
イエカカクでは、査定申し込みフォームに必要事項を入力するだけで最大6社を手軽に比較できます。
優良な不動産会社も集まっているので、安心して依頼できるところを見つけてみましょう。