これからマンションを売却しようと考えている人の中には、リフォームをしてからでなければ売れないのではないかと考える人もおられるかもしれません。
もちろん、リフォームにも種類があり、最低限しておいた方がいいケースもありますが、基本的には売却するためにリフォームをする必要はないと言われています。
今回は、マンション売却にあたってリフォームを行うべきか悩んでいる人に対して、リフォームが基本的に不要といわれている理由や、仮にリフォームを行う場合にはどのくらいの費用がかかるのかについて解説します。
これからマンションを売却しようと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
マンション売却でリフォームが不要とされる理由
マンションの売却にあたり、基本的にはリフォームは不要です。その理由として、以下の2点が挙げられます。
- 査定額に影響しないことが多いため
- 買主のニーズと異なると売れないため
査定額に影響しないことが多いため
理由のひとつは、リフォームを行ったとしても、査定額に影響しないことが多いためです。リフォームすることにより、査定価格が少しでも上がるならいいかもしれませんが、基本的にリフォーム費用は売主の負担とされ、全てが査定価格に反映されるケースは少ないと思ってください。
もちろん、同じ築年数のマンションなら、リフォーム済の方が魅力に感じるかもしれませんが、リフォーム価格を上乗せすることで価格が上がり、少しでも安い物件を購入したいという希望者からすると、リフォームをしていなくても日常生活に影響がなければ安い物件を選ぶでしょう。
結局リフォームをしても、リフォーム費用を含めた価格以上で売れなければ、損をしてしまいます。リフォームを考えるなら、最終的に損をしない金額の範囲内に収めることが大切です。
買主のニーズと異なると売れないため
また、リフォームの内容が購入希望者のニーズに合わなければ、売れるタイミングを逃すことになってしまいます。
逆に中古物件なら、購入した後に購入者が自分の好みに合わせたリフォームを行う可能性が高いかもしれません。最近では自分の好みに合わせ、中古物件を安く購入し、リノベーションを行う人も増えています。
もちろん、購入希望者のためを思ってリフォームを行うわけですが、必ずしもそれが購入希望者のニーズに合うとは限らないため、無駄なリフォーム費用を払うよりはいっそのことリフォームを行わずに売りに出すことをおすすめします。
マンションのリフォームにかかる費用の相場
実際にマンションのリフォームを行う際には、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。ここでは、マンションのリフォームにかかる費用の相場について紹介します。
リクルートが行った2017年のマンションリフォーム費用の平均は539万9,000円です。内訳については以下の表を参考にしてください。
| リフォーム費用 | 割合 |
|---|---|
| 300〜500万円未満 | 58.4％ |
| 500〜700万円未満 | 18.8％ |
| 700〜1,000万円未満 | 12.3％ |
| 1,000万円以上 | 10.4％ |
このように約6割が300～500万円未満を占めていることが分かります。
参考：株式会社リクルートカンパニー｜2017年 大型リフォーム実施者調査
マンション売却でリフォームすべきか判断する方法
マンションの売却でリフォームを行うかどうか迷った際には、自分だけで判断せずに、不動産会社の意見を聞くことがおすすめです。
不動産会社の査定は無料ですので、複数の会社に見積もりをお願いし、比較するようにしましょう。そのうえで、査定価格の根拠をしっかりと聞き出し、担当者の印象なども踏まえながら信頼できる不動産会社を見つけて相談すると安心です。
査定価格を比較するにあたり、複数社に自分で査定依頼を行うのは大変なため、依頼の際には一括査定サービスを利用することをおすすめします。
リフォーム以外で内覧時の印象をよくする方法
内覧時の印象をよくするためにリフォームを考える人もおられるかもしれませんが、リフォーム以外でも内覧時の印象を良くする方法があります。具体的には以下の方法です。
- しっかりと清掃する
- ホームステージングを実施する
しっかりと清掃する
家の中をしっかりと清掃するだけでも内覧時の印象をよくできます。
特に水回りは内覧時に重視されるところですので、きれいに掃除しておきましょう。水回りが汚いと、家全体が汚い印象を持たれてしまいます。
自分でできるところは自分で、難しい場合はハウスクリーニングサービスを利用してきれいにしておきましょう。特に注意したい場所別に清掃のポイントをまとめましたので、清掃する際の参考にしてください。
キッチン
キッチンを清掃する際のポイントは以下のとおりです。
- ものをたくさん置かない（不要なものはしまっておく）
- 清潔感が感じられるよう、汚れはきれいに拭き取っておく
- 普段使うお皿などは整頓して並べておく
- 調理器具などもきれいにし、収納スペースに入れておく
- どのくらいの収納スペースがあるのかも分かりやすくしておく
- シンク周り換気扇などの汚れがひどい場合はハウスクリーニングに依頼する
ハウスクリーニングサービスを利用する際にも数社で比較し、信頼して任せられるところを選ぶようにしましょう。
トイレ・お風呂
トイレやお風呂を清掃する際には、以下のポイントに気をつけましょう。
- トイレの床は丁寧に拭き取る（ニオイの元になるため）
- 黄ばみや黒ずみがある場合は、専用の洗剤を利用してきれいにしておく
- 内覧の際にはトイレの電気はあらかじめつけておき、換気も十分に行っておく
- お風呂の黒カビは除去し、鏡が曇っている場合は専用の洗剤できれいに磨く
- 黒カビによっては自分で取れない可能性もあるため、ハウスクリーニングサービスを利用する
- お風呂の床や壁、天井にカビがついていないかを確認し、きれいに拭き取る
内覧時にはお風呂の床がぬれていないよう、事前に床を拭いておきましょう。さらにあらかじめ電気をつけ、換気をしておくと安心です。
玄関
玄関も忘れずに清掃しておきましょう。
- 不要なものは片付け、すっきりした印象にする
- 土や砂などはホウキで掃いてきれいにしておく
- ニオイがする場合は消臭スプレーなどを利用する
- 日頃から換気をよくしておく
- 靴はできるだけ靴箱に収納しておく
- 来客用のスリッパを用意しておく
特に来客用のスリッパの準備は内覧時の重要なポイントです。予定よりも多く人が来た時に備え、予備のスリッパも準備しておきましょう。
リビング
リビングは家族みんながくつろげる場所ですので、より気持ちよくみてもらえるよう清掃しておきましょう。
- 壁や家具にホコリがたまっていないか確認する
- テレビなどの家電製品は表面にホコリや付きやすいため、念入りに掃除しておく
- フローリングは事前にワックスをかけておく
リビングの壁に大きな破れた跡や、子どもの落書きなどがある場合は、対処法を事前に不動産会社に相談することをおすすめします。場合によっては修繕サービスを受けられることもあります。
ホームステージングを実施する
ホームステージングとは、家の中を魅力的に見えるようにコーディネートして、家の魅力を高めることです。
家具の配置を変える、インテリアの色を変えるなどちょっとしたことでイメージがガラリと変わり、家全体の評価も良くなることが期待できます。
ホームステージングは自分で行う方法と業者に依頼する方法がありますが、自分のセンスに自信がない人は業者に依頼することをおすすめします。ただ、業者に依頼する場合、リビングだけでも10万円以上かかるケースが多いため、複数の業者を比較するとともに、できるだけ費用を抑えることも考えておきましょう。
一般的に業者にホームステージングを依頼する場合、10～40万円程度が相場だと言われています。
マンションを高く売るならイエカカクがおすすめ
マンションを高く売りたいなら、複数の不動産会社に対して見積もりを取ることが重要です。
ただ、複数の不動産会社を自分で見つけるには手間がかかります。
そのため、複数社に見積もりを依頼する際には一括見積もりサイトを利用しましょう。
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