空き家を所有している方の中には、維持管理の負担や将来的な不安から売却を考えている方も多いのではないでしょうか。空き家を売却する際、最初に行うのが不動産会社による査定です。しかし、査定方法や注意点について詳しく知らない方も多いかもしれません。
この記事では、空き家の査定方法や査定時のポイント、注意すべき点について詳しく解説します。これらの情報を理解することで、より適切な判断ができ、満足のいく売却につながるでしょう。
空き家の査定方法
空き家を売却する際、まず行うべきは適切な査定を受けることです。空き家の査定方法には主に以下2つの方法があります。
- 机上査定(簡易査定)
- 訪問査定
これらの方法にはそれぞれ特徴があり、状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。一般的な流れとしては、まず机上査定で概算の価格を把握し、その後訪問査定を行うことで、より正確な査定額を得るというプロセスが多く採用されています。それでは、それぞれの査定方法について詳しく見ていきましょう。
机上査定(簡易査定)
机上査定(簡易査定)とは、不動産会社が物件を直接見ることなく、提供された情報をもとに査定を行う方法です。主に物件の所在地、築年数、面積などの基本情報を元に査定が行われます。他の査定方法と比較すると、短時間で手軽に概算の査定額を知ることができるのが特徴です。主なメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
---|---|
・迅速に結果が得られること ・複数の不動産会社に同時に依頼しやすいこと ・物件が遠方にある場合でも簡単に依頼できること | ・実際の物件状態を反映していない可能性がある ・正確さに欠ける |
机上査定にかかる時間は、早ければ数時間、通常でも1〜3日程度で結果を得ることができます。このため、まずは大まかな相場を知りたい方や、遠方に空き家がある方、複数の不動産会社の査定結果を比較したい方におすすめの方法といえるでしょう。
訪問査定
訪問査定は、不動産会社の担当者が実際に物件を訪れ、詳細な調査を行って査定額を算出する方法です。建物の状態や周辺環境など、細かな要素まで考慮された査定が可能です。他の査定方法と比較すると、より正確で信頼性の高い査定結果を得られます。主なメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット | デメリット |
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・より正確な査定額を知ることができる ・売却に関する詳細な相談ができる | ・日程調整が必要なこと ・複数の不動産会社に依頼する場合は手間がかかる |
訪問査定にかかる時間は、査定自体は1〜2時間程度ですが、日程調整や結果が出るまでの期間を含めると、通常1〜2週間程度を見込む必要があります。より正確な査定額を知りたい方や、本格的に売却を考えている方、物件の状態に不安がある方におすすめの方法です。特に、築年数が古い空き家や、長期間放置されていた物件の場合は、訪問査定を受けることで、より適切な評価を得られる可能性が高くなります。
空き家の査定を受ける際のポイント
空き家の査定を受ける際には、いくつかの重要なポイントがあります。これらを押さえることで、より適切な査定結果を得られる可能性が高まります。特に重要なのは、以下の2点です。
- 査定前に掃除や手入れを行い、綺麗にしておくこと
- 複数社に査定を依頼すること
これらのポイントは、空き家の価値を最大限に引き出し、また、より客観的な評価を得るために欠かせません。それでは、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
査定前に掃除や手入れを行い、綺麗にしておく
査定前に空き家の掃除や手入れを行うことは、査定額に良い影響を与える可能性があります。物件の第一印象が査定結果に大きく影響するからです。手入れの行き届いた物件は、劣化が少なく、より良好な状態であると評価される可能性が高くなります。
掃除や手入れを行うことのメリットは多岐にわたります。まず、物件の実際の状態がより正確に把握できるようになります。長年放置されていた汚れや雑草が取り除かれることで、建物や土地の本来の状態が明らかになるのです。また、清潔で手入れの行き届いた物件は、不動産会社の担当者に好印象を与え、より前向きな評価につながる可能性があります。
特に重点的に綺麗にしておくべき箇所としては、外観(庭や外壁)、水回り(台所、浴室、トイレ)、そして室内の床や壁が挙げられます。外観は物件の第一印象を決定づける重要な要素です。庭の雑草を刈り、外壁の汚れを落とすことで、物件全体の印象が良くなります。水回りは衛生面で特に重要視される箇所ですので、カビや水垢を丁寧に落とし、清潔な状態を保つことが大切です。室内の床や壁は、物件の広さや明るさの印象に直結するため、埃や汚れを取り除き、可能であれば簡単な補修を行うことで、より良い評価につながるでしょう。
複数社に査定を依頼する
空き家の査定を行う際は、1社だけでなく複数の不動産会社に依頼することが重要です。不動産会社によって査定基準や評価ポイントが異なる場合があるからです。複数の視点から物件を評価してもらうことで、より客観的で適切な査定額を知ることができます。
複数社に査定を依頼することで査定額の比較ができ、より適切な価格設定が可能になります。極端に高い査定額や低い査定額を見分けやすくなり、物件の実際の市場価値をより正確に把握できるのです。また、各社の査定方法や対応の違いを比較することで、信頼できる不動産会社を選ぶ際の判断材料にもなります。さらに、複数の専門家の意見を聞くことで、物件の強みや弱み、改善点などについて多角的な視点を得ることができ、売却戦略の立案に役立ちます。
一般的には3〜5社程度に依頼するのが適切だと考えられています。これくらいの数であれば、十分な比較検討ができる一方で、対応に追われて疲弊してしまうこともありません。ただし、物件の特性や地域の不動産市場の状況によっては、より多くの会社に依頼することが適切な場合もあります。例えば、特殊な立地や構造の物件の場合は、より多くの意見を聞くことで適切な評価を得られる可能性が高まります。逆に、標準的な物件で市場動向が安定している地域であれば、3社程度の査定でも十分な情報が得られるでしょう。
空き家の査定は一括査定が便利
空き家の査定を複数社に依頼する際、それぞれの不動産会社に個別に連絡を取るのは手間がかかります。そこで便利なのが一括査定サービスです。一括査定とは、一度の情報入力で複数の不動産会社に同時に査定依頼ができるサービスのことです。
一括査定のメリットは、時間と労力の大幅な節約、多くの査定結果を簡単に比較できること、そして幅広い不動産会社からの提案を受けられることです。一方、デメリットとしては、個人情報の取り扱いに注意が必要なこと、査定依頼後に多くの不動産会社から連絡が来る可能性があることが挙げられます。
一括査定は特に、短時間で複数の査定結果を比較したい方や、遠方の空き家の査定を依頼したい方におすすめです。中でも、イエカカクの一括査定サービスは全国の優良不動産会社と提携しており、無料で利用できます。最大6社からの査定結果を得られるため、効率的に空き家の価値を把握することができます。簡単な情報入力で依頼可能なので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
空き家の査定で注意しておくべきこと
空き家の査定を受ける際には、いくつかの注意点があります。これらを理解しておくことで、より適切な判断ができ、スムーズな売却につながります。以下に主な注意点を挙げます。
- 査定額≠売却可能額であることを理解する
- 独断でリフォームなどを行わない
- 瑕疵・不具合を隠さない
それでは、これらの注意点について詳しく見ていきましょう。
査定額=売却可能額ではない
査定額は、あくまで不動産会社が算出した予想価格であり、実際の売却価格とは異なる可能性があります。不動産市場の変動や買主の希望条件などにより、実際の取引価格が査定額と異なることがあるのです。
注意点として、査定額を絶対視せず、市場動向や物件の特性を考慮しながら、適切な売却価格を検討することが大切です。また、複数の不動産会社の査定結果を比較することで、より現実的な価格帯を把握することができます。
独断でリフォームなどを行わない
査定前に独断でリフォームを行うことは、必ずしも査定額や売却価格の上昇につながるとは限りません。買主のニーズと合わないリフォームを行ってしまうと、かえって物件の魅力を損なう可能性があります。
リフォームを検討する場合は、まず不動産会社に相談し、市場のニーズや費用対効果を確認してから判断しましょう。軽微な修繕や清掃は売却前に行っても良いですが、大規模な改装は慎重に検討する必要があります。
瑕疵・不具合を隠さない
物件の瑕疵(かし)や不具合を隠して査定や売却を行うことは、法律違反になる可能性があります。隠蔽が後で発覚した場合、損害賠償請求などのトラブルに発展する可能性があるためです。
そのため、知っている限りの瑕疵や不具合は、査定時に全て開示しましょう。不安な点がある場合は、事前にホームインスペクション(建物状況調査)を依頼して、専門家に物件の状態を確認してもらうのも一つの方法です。正直な情報開示は、買主との信頼関係構築にもつながり、スムーズな取引の基盤となります。
土地売却の一括無料査定はイエカカクがおすすめ
空き家の査定方法には机上査定と訪問査定があり、それぞれの特徴を理解して適切な方法を選ぶことが重要です。査定を受ける際は、事前の掃除や手入れ、複数社への依頼など、いくつかのポイントを押さえることで、より適切な査定結果を得られる可能性が高まります。また、査定額と実際の売却価格の違いや、リフォームの判断、瑕疵の開示など、注意すべき点もあります。
これらの準備や注意点を踏まえた上で、効率的に空き家の査定を行いたい方には、イエカカクの一括査定サービスがおすすめです。イエカカクは、全国の優良不動産会社と提携しており、最大6社から無料で査定結果を得ることができます。
イエカカクの特徴は、24時間いつでも依頼可能で、スマートフォンやパソコンから簡単に申し込めること、遠方の物件でも対応可能なことです。
利用方法は簡単で、わずか60秒ほどの入力で査定依頼が完了します。その後、各不動産会社から査定結果が届き、比較検討した上で信頼できる会社を選ぶことができます。空き家の売却を検討している方は、まずはイエカカクの一括査定サービスを利用して、物件の価値を把握することから始めてみてはいかがでしょうか。